「生活保護アクション 25条大集会」に4千人超 日本の生活保護は悲惨
「生活保護アクション 25条大集会」に4千人超 日本の生活保護は悲惨
集会では、憲法25条を守り誰もが安心できる社会をつくろうと、確認し合いました。
1. すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
第1項は、すべての国民は「健康で文化的な生活」をする「生存権」を持つと人
権を保障し、第2項は、その生存権の保障を現実のものとするために、国が社会
保障制度の構築など必要な環境整備をする義務を負っていることを明言しています。
権を保障し、第2項は、その生存権の保障を現実のものとするために、国が社会
保障制度の構築など必要な環境整備をする義務を負っていることを明言しています。
大企業や富裕層が優遇される中で貧困が拡大・深刻化し、国民の生活はますます困窮しています。そして生活保護を受給する世帯数や人数は年々最高記録を更新しています。
それでも日本では生活保護を利用している人たちは人口の1.6%にすぎず、先進諸外国:ドイツ9・7%、フランス5・7%、イギリス9・2%、スエーデン4・5%に比べて大幅に低くなっています。
それでも日本では生活保護を利用している人たちは人口の1.6%にすぎず、先進諸外国:ドイツ9・7%、フランス5・7%、イギリス9・2%、スエーデン4・5%に比べて大幅に低くなっています。
問題なのは、実際に生活保護を受ける人たちが受ける権利のある人たちの中に占める割合(利用率)が15・3~18%と極めて低いことで、上記の国々の利用率が64・6~91・6%であるのとは比較にもなりません。
生活保護を申請しても窓口ではねつけてしまうという、行政の冷酷さがその背景にあることはいうまでもありません。
そのうえその生活保護はいま、老齢加算が廃止され、生活扶助基準、住宅扶助、冬季加算の改悪などが次々と行われ、「健康で文化的な最低限度の生活」ができなくなっています。憲法25条が有名無実化されているということです。
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しんぶん赤旗 2015年10月29日
「生活保護アクション 25条大集会」が28日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれました。「生活保護制度が始まって以降、最大規模」という4千人超が参加し、生活保護制度と社会保障制度の根幹である憲法25条を守り、誰もが安心できる社会をつくろうと、確認し合いました。主催は同実行委員会。
共同代表の尾藤廣喜弁護士はあいさつで、「深刻な貧困の状況を改めるには、貧困の原因に合わせた最低賃金の大幅引き上げや基礎年金の引き上げ、医療費自己負担の引き下げと、生活保護の充実こそが必要だ」と強調。「9条と25条は車の両輪だ」と述べ、幅広い人たちが連帯し、25条の実質化を求めようと呼びかけました。
日本共産党の清水忠史、堀内照文の両衆院議員と小池晃、田村智子、辰巳孝太郎の各参院議員が参加。小池議員があいさつし、安倍自公政権が財源を理由に保護費を削減するのは憲法25条違反だと批判し、「憲法無視の政府を倒すために野党は力を合わせて憲法を取り戻す」と述べました。
民主、維新、生活、社民各党の国会議員が参加しました。
東京新聞 2015年10月29日
自宅の買い替えを理由に生活保護の支給を止めたのは違法だとして、埼玉県春日部市の60代の女性が、市の支給停止決定の取り消しを求めた訴訟の判決で、さいたま地裁は29日までに、「原告の特殊事情に十分な配慮を欠いている」として決定を取り消した。28日付。
判決は、女性の世帯について「住宅買い替えの前後を通じて保護を要する状態にあった」と指摘した。