福島の避難指示解除地域は今も高度に汚染
2016年4月1日金曜日
福島の避難指示解除地域は今も高度に汚染
「週刊プレイボーイ」が実測
それによると、政府が帰還できるという地域や通学できるとしている学校の校庭等で、驚くべき高濃度が実測されています。
詳細は下記の紹介記事を読んでいただくとして、原記事で時間当たりの空間線量μSv表示になっているところは、分かりやすいように事務局で年間空間線量mSvに換算して茶色表示(mSv/年)で示しました。
また、土地の1㎡あたりの放射能量Bq/㎡については、4万Bq/㎡が放射線管理区域5.2mSv/年に相当するということなので、1mSv/年当たりは7700Bq/㎡に相当するとして、その何倍に当たるのかを同様に茶色表示(倍率)で表示しました。
たとえそれが国の方針であったとしても、県や市町村までが、住民たちをそんなところに住まわせ、そして学童をそんな学校に通わせようとしているのは、とても正気の沙汰とは思えません。
多くのメディアは何故沈黙しているのでしょうか。
+ (関係記事)
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福島の高濃度放射能汚染が「女性自身」に続き「週プレ」の調査でも判明!
LITERA 2016年3月31日
先日、「女性自身」(光文社)3月22日号が福島県下の多くの小中学校周辺の土壌で、「放射線管理区域」を上回る高濃度のセシウムが検出されるという驚愕の事実を報道したことを取り上げたが、今度は「週刊プレイボーイ」(集英社)が「県や村を維持するために住民を被爆させる“棄民”政策がさらに進んでいた!!」(3月14日号)、「原発事故から5年たっても、福島の汚染地域は住んでいいレベルではない!!」(3月21日号)と連続して福島県の各地の放射線土壌汚染と行政の欺瞞の実態をレポートしている。
同誌の調査によればやはり「女性自身」の調査同様、多くの場所で信じられない数値が出ていた。
これは一般の被爆限度である年間1mSv、毎時に計算すると0.23μSv(?⇒0.115μSv)を遥かに上回る数字だ。また来年3月に避難者指示区域解除を目指す飯館市の中学校では、雪に覆われているにも関わらず空間線量が0.7μSv(6.1mSv/年)を超える場所が何カ所もあり、雨水を測定すると80Bq(ベクレル)/kgだった。これは飲料水基準の8倍もの数値だという。
まだまだある。南相馬市高倉にある通学路の土からは400万Bq/㎡(519倍)、飯館村の学校からは1000万Bq/㎡(1300倍)を超える汚染土も見つかっているが、同誌が測定した放射能プルームから外れた新潟の土壌に比べ、なんと100〜2400倍もの数値だという。
こうしたホットスポットが点在する場所に住民や子供たちを帰還させる。同誌ではこれを“棄民”と表現しているが、まさにその通りだろう。
記事には今年1月に飯館村中学校の校内を測定した市民団体の小澤洋一氏のこんなコメントを寄せている。
「私が今年1月に校内を測定したときには、毎時20μSv(175mSv/年)の場所がありました。村はまずこの小中学校を再開して、小中学校の授業を始めると聞いています。子供たちが避難する福島市や川俣町からスクールバスでここまで送迎するようです。ですが、これではわざわざ被爆せるために通学するようなもの」
同誌では学校だけでなく様々な場所で土壌を測っているが、その結果も驚くべきものだった。
「そもそも法律では、4万Bq/㎡以上に汚染された場所は『放射線管理区域』に指定され、区域内には一般人は入れないようにしている。18歳以下の就労も禁止だ。理由は、それたけの放射線を浴び続ければ人体に悪影響があるから。
しかし、福島の土壌を検査すると、多くの場所でこの基準をいとも簡単に上回ってしまうことがわかっている」(21日号記事より)
「除染して線量が下がったから帰ってきても安全と宣伝し、帰ってこられるようにインフラも整えた。だから元の自治体に戻ってこない住民には補助を打ち切る。これでは、体裁を整えるためだけに無駄金だけが突っ込まれ、住民は命の危険に晒されることになる」(14日号記事より)
子供の被爆を恐れる親が元の場所に戻らなければ、補助金は打ち切られ全ては自己責任というわけだ。既に福島県の166人もの子供たちが甲状腺がんに侵されているというのに、子供たちをさらなる被爆に晒し、欺瞞に満ちた“安全神話”で帰還を強制する。
さらに問題なのは、こうした調査や報道が「女性自身」や「週刊プレイボーイ」、テレビでは「報道ステーション」といったごく一部でしか報じられないことだろう。しかも電力会社や電力団体が、またぞろメディアに対しての原発広告というバラマキ工作を再開させている。このままでは再び、電力会社のメディア支配、そして原発の安全神話が復活しかねない。