日本一の桜画家織田瑟々展&ヴォーリズが作った結核療養所

桜の絵なら日本一という評判の織田瑟々の桜画展に行ってきました。
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織田信長の末裔である彼女は、江戸時代後期の画家で、桜の絵ばかりを描き続けた人です。東近江の西蓮寺では、毎年桜の美しい頃、彼女の絵を無料公開しています。
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織田瑟々が眠る小さなお寺のこの展示は、観光、町づくりの一助として定着、今年で14回目。

絵は、葉や桜の花一枚一枚に、愛情をこめて描かれているなぁ・・と感じました。生涯桜ばかりを描いた彼女は、桜に魅せられた人なのでしょう。
ご住職さんや責任者の方が丁寧に説明にも応じてくれました。
晩年は、花だけでなく、命の源である根の広がりを意識。土から出てきた若い桜の絵が多いとのこと、生命力を感じさせます。人も根が大事と言われました。
 
彩色は自然のものを使った顔料で(青は緑青、白は牡蠣殻、紅は珊瑚をそれぞれ砕き粉にして色づけしたそうで、自然物なので、200年経っても変色しないとのことです。
 
美しい桜の絵の無料公開だけでもありがたいのに、展示を見に来る100名余りに無料で手作り桜餅とこんにゃくの煮物の用意。(どちらも、とても美味しい^^)。美しい絵とおもてなしに心が温かくなる展示会でした。
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**:長くなってすみません。**忘れないうちに記事をもう一つ

午後からは、近江八幡ヴォーリズの作ったサナトリアム見学のホームパーティに参加。
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ここは、大正7年に日本でいち早く結核患者のために作られた病棟で、採光と風通しに重点を置き、患者さんへの配慮に溢れた設計で知られ、過去に多くの結核患者を救いました
良好な環境のサナトリウムに、全国から患者が希望を求めて集まりました)
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一部屋に三面の窓、風通しも採光も最高!
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ほとんどがクリスチャンの医師と看護師さんで、病院の横には礼拝堂もあり、今も教会になっています。この時代に、病棟には散髪屋さんも併設。
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結核撲滅後は、無人の建物となり今後の利用法を検討中。
他の病棟は、ヴォーリズ病院や緩和病棟となり、ヴォーリズ精神を持った病院として、患者さんに対応しています。

ヴォーリズが主張した近江療養院(サナトリアム)の処方。この精神は今も受け継がれています。


  1. 新鮮な空気を昼夜 分かたず用いること。
  2. 睡眠を充分とること。    
  3. 滋養のある食べ物を適量に摂ること。
  4. 清潔にして簡素な生活をすること。
  5. イエス・キリストに全身全霊をお任せした信仰生活をすること。礼拝堂+牧師
  6. 服薬は少量であること。



近江療養院の職員は、時の死病であった結核の撲滅を図る運動にも積極的に取り組み、全国結核予防デーに参加、「結核予防宣伝歌」を歌いながら啓蒙活動も行った。


結核予防デーと書いたたすきを掛け、提灯、大旗をかかげて太鼓に合わせて結核予防デーの歌を歌いながら町内を一周。


*近江療養院の開設から遅れること7年後の1923年、日本結核学会が発足している。



心地よい春風の中でのコンサート、紙芝居、ヴォーリズのご親戚も参加されて楽しい催しでした。

最後に美しい八幡掘りの写真を・・。
この八幡掘りは、きっとヴォーリズも好きだった風景でしょう。

✿妹の体調がよくないので、息子と東京に行ってきます。
しばらくお休みしますので、コメントのお返事や訪問もゆっくりさせてくださいね。

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