エンゲル係数が“異常上昇”( 生活費に占める食費の割合なので、エンゲル係数が高いほど生活水準は低い)
エンゲル係数が“異常上昇”
エンゲル係数とは、家計の消費支出に占める飲食費の割合のことで、ドイツの社会統計学者エンゲルが1857年に発表しました(食費には生命を維持するための下限値が存在するので、一般にエンゲル係数の値が高いほど生活水準は低いことになります)。
因みに2011年の日本のエンゲル係数は23.6%で、「エンゲル係数及び外食費比率の国際比較(2011年)」( http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/0212.html )によると、トップはアメリカ(15.2)で以下ルクセンブルグ(18.9)、オランダ(19.4)、ドイツ(19.7)、オーストラリア(20.4)・・・と続き、韓国(23.3)、ベルギー(23.6)に次いで、日本は14位でした。
それが2016年12月には27・5%に急上昇し、通年では25・8%だったということです。これは30年前の水準であり、エンゲル係数が27・5%になると世界での順位は22位に転落します。
日刊ゲンダイは、「野菜など生鮮食品の高騰と、14年から円安傾向が顕著になり輸入物価が上昇したため」としています。事実は何よりも雄弁で、係数のアップはこのところ生活が苦しくなっているという実感に符号します。
安倍政権はひたすら「円安株高」を目指す一方で、外遊のたびに海外に国民の収めた税金をバラまいているだけで、弱者救済の施策はまったくと言っていいほど行っていません。これでは国民が貧乏になるのは当然です。
ブログ:「日々雑感」も併せて紹介します。
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物価上昇に収入追いつかず エンゲル係数“異常上昇”の仰天
日刊ゲンダイ 2017年2月2日
度肝を抜かれる統計が出た。2016年のエンゲル係数が、29年ぶりの高水準だったというのだ。
1987年といえば、国鉄がJRに変わった年だ。中国では、数百人の学生が天安門広場でデモを行った。大韓航空機の爆破事故が起きたのも、この年だった。サラリーマンの平均年収は385万円(2015年は約420万円)。
「脱デフレの後遺症が、エンゲル係数の上昇に表れています。政府・日銀の円安誘導策によって、14年から円安傾向が顕著になり、輸入品を中心に値上がりが続きました。一方、サラリーマンの収入はそれほど増加しなかった。物価上昇に収入が追いついていないのが現状です」(前出の市場関係者)
安倍氏はどこを見て政治をしているのか。
日々雑感 2017/02/02
年金生活者は労働賃金に連動して年金額を削減されるが、公務員給与は毎年のように昇給している。ますます官民格差は拡大する一方でも日本のマスメディアは一切そうしたことを報道しない。
安倍氏はトランプ氏から脅されれば「数十万人の雇用を米国で実現する」と世界漫遊カネばら撒きクセが抜けないで、日本国民の貧困化をよそに米国ポチ振りを発揮している。
日米二国間貿易協定FTAをトランプ氏は望んでいるというが、安倍氏はTPP参加を説得すると息巻いていた先の臨時国会当時の答弁をまさか忘れてはいないだろう。安倍氏が「言動一致」を貫くなら、トランプ氏が持ちかけるいかなる日米FTA協議にも耳を貸さないのが筋だ。
日本国民は貧困化している。数十万人の雇用の創出は日本の首相なら「ジャパン・ファースト」で日本国民のために実施すべきだ。それとも米国のポチとして、安倍氏はご主人様の顔色を窺って尻尾を振るしかないのか。