ここから二転三転する安倍後の日本政治
ここから二転三転する安倍後の日本政治
植草一秀の「知られざる真実」 2017年7月 4日
都議選で東京都の主権者は 安倍政治=NO!の意思を示した。安倍政治=NOの理由は大きく二つある。
第一は、安倍政治の基本方針に対するNO! 第二は、安倍政治の腐敗に対するNO!
今回の都議選では、とりわけ二番目の問題に対する主権者の厳しい判断が示されたと考えられる。
安倍政治の基本方針とは何か。かむろてつ氏の表現を使わせていただくと、安倍政治「真・三本の矢」は 戦争 搾取 弾圧 ということになる。
政治を考察するときに、何よりも大事なことは、「誰のための政治」であるかを考えることだ。
安倍政治は「大資本のための政治」であり、「主権者のための政治」でない。これを私は、「ハゲタカファースト」と表現してきた。
私たちが目指すべき政治は「国民ファースト」の政治である。
小池政治は本質の部分で安倍政治と重なっている。
やはり「戦争・搾取・弾圧」を基本としているのだ。
「究極のマッチポンプ」が「現代の戦争」、「現代の軍事危機」である。
「搾取」とは資本の原理そのものである。資本は利益の極大化を目指す。その利益極大化のための方策の中核が「労働コストの最小化」=「搾取」なのだ。
安倍政治が掲げる「TPP」も「成長戦略」も、資本の利益極大化を目指すものであって、国民の利益拡大を目指すものでない。正確に言えば「国民の利益極小化」を目指すものだ。
資本主義は資本の利益極大化を目指し、これを阻止するのが民主主義である。
したがって、資本主義 対 民主主義 という対立概念で現代政治を見るべきである。
安倍政治が基本に据える第三の矢が「弾圧」であるが、「弾圧」とは「民主主義の圧殺」に他ならない。民主主義を圧殺するための「弾圧」なのである。
今後は、「弾圧」が確実に強化されることになる。この安倍政治を打破しなければならないのである。
東京都の主権者が示した「安倍政治=NO!」の判断をもたらした、もうひとつの理由が「政治腐敗」であった。森友・加計・山口の「アベ友三兄弟疑惑」の深刻さを主権者が認識した。
この両者があいまって、安倍自民の歴史的敗北がもたらされた。
問題は、これを今後の国政にどう活かすのかである。
(以下は有料ブログのため非公開)
この投稿へのリンク