慰安婦問題の真実を伝えた教師「平井美津子さん」を大阪府議会、教育委員会、大阪市長がバッシングの嵐!

締め切りは過ぎていますが、このような事実を知っていただきたいので転載します。
大阪市の社会科教員「平井美津子さん」が、慰安婦問題の授業実践が共同通信で取り上げられたところ、大阪府議会、大阪市教育委員会大阪市長などからバッシングされています。
これでは、正しい歴史や真実を教える教師がいなくなってしまいます。
元々教育界に政治が介入することは禁止されているはずです。
真っ当な教育と教員を守るために一読お願いします
拡散もしていただけるとありがたいです。

FB (おかだ だい)さんの投稿を転載
 みなさん、吹田市の中学校教員の平井美津子さんのことはご存じかと思います。日本軍「慰安婦」問題をはじめとして、歴史のあるべき姿を子どもたちに伝えてきました。
 平井さんの授業実践が共同通信で配信されたことを機に、すざましい個人攻撃・バッシングがおこなわれています。たとえば吉村市長のような権力者が一教員を攻撃する……ありえないことです。

 これは平井さん個人の問題などではなく、歴史認識と教育に対する全般的な攻撃です。これを許していたら、この日本に正しい歴史認識も、正しい教育もあり得ません。
 私たち(大町、岡田、竹本、森)は今回、吹田市教委にあてて要望書を提出することにしました。
 ぜひ多くの方に、この趣旨に賛同し、共同提出者になっていただきたいと思っています。
 賛同していただける方は、11月18日(日)までに
brother-d@funky.zaq.jp
にあてて、お名前と括弧内に入れる文言(職業、居住地、所属、なしなどいずれも可)をお知らせください。集約して来週には吹田市教委に提出いたします。

 ひとりでも多くの賛同、よろしくお願いいたします。
*********************
大阪府教育委員会教育長 酒井 隆行 様
要望書
教員の平井美津子さんを処分等することなく
教育の中立と独立を政治から守ってください
 吹田市の中学校教員である平井美津子さんの記事が共同通信から配信され、そのことで一部の政治家や戦争における加害の事実を認めようとしない人々から攻撃を受けていることに、私たちは激しく憂慮しています。

 平井さんがこれまで、日本軍「慰安婦」問題や日本の加害の歴史について、きちんと子どもたちに伝えてきたことを、私たちは高く評価しています。戦争中、日本軍が朝鮮半島や中国、フィリピンやインドネシアなど、日本が占領した全域で住民に対して虐殺・レイプなどが行われたことは紛れもない歴史的事実であり、日本とアジア諸国の友好と平和のためには、まずは加害者である私たちの歴史認識が問われています

 平井さんはそれを実践する、誠意のある教員です。また、子どもたちから慕われ、保護者からの信頼も厚いことが、他紙の記事で紹介されています
 共同通信の記事では、平井さんが日本軍「慰安婦」問題を取り上げ、「自分が『慰安婦』にされたらどう思うか」「自分が日本軍兵士だったらどう思うか」と問うていることを紹介しています。

 それは教育実践としてあるべき姿であり、決して「偏向教育」などではありません。中学生という多感な時期に、「自分が同じ立場だったらどうしよう」と考えることは、成長のためにとても重要です。そして平井さんは「こうあるべき」という主張を押し付けることなく、しっかりと子どもたちに考えさせています。

 「慰安婦」にされた女性たちの中には中学生ぐらいの年齢で慰安所に入れられた被害者も多くいました。中学生で「慰安婦」問題を考えることはとても重要です。そして記事によると、平井さんは必要に応じて教科書検定を通った学び舎の教科書をコピーして使っていたそうです。それに、なんの逸脱行為があるでしょうか? 
 
 いま議会や行政で行われようとしていることは教育への政治による不当な介入であり、許されることではありません。

 10月12日、原田亮府議(自民)は「記事で書かれているのが本当ならば、大問題」と質問しました。これに対して大阪府教育庁は「記事にある授業が事実であるならば不適切」と回答しました。
平井さんの教育実践は、なんら不適切なものではないのに、「不適切」と回答した大阪府教育庁は、「政治」の教育への不当な介入を許すものです。
 
10月16日には西田薫府議(維新)が、「こういった授業が他の小中学校でも行われていないか調査すべき」と質問しました。これに対して大阪府教育庁は「歴史的事象を一面的に捉えるなどの不適切な指導がないか、市町村教育委に調査・把握・指導をしたい」を回答しています。
 またツイッターでは吉村大阪市長も一教員である平井さんを個人攻撃し、それに同調する多くの人が「抗議の電話を」というようなことをリツイートしています。私は平井さんと貴教育委員会が戦争における加害の事実を認めようとしない人々からの攻撃にさらされているのではないかという危惧を抱いています。
 いったい平井さんの教育実践の何が問題なのでしょうか?
 日本軍「慰安婦」問題は、日本軍と政府が組織的に遂行した性奴隷制度であり、それは歴史の事実です。歴史学がすでに証明しているところあり、日本の裁判でも認められた事実であり、国際社会での常識でもあります。そして、事実を教えてはならないという法はありません。それが仮に多くの日本人にとってつらい事実であろうとも、事実が事実である限り、受け止めなければならないのです。

 「自分が『慰安婦』にされたらどう思うか」
 「自分が日本軍兵士だったらどう思うか」
 この二つの問いは、二度とこのようなことを繰り返さないために、絶対に避けて通ることはできません。そしてそれこそが教育実践です。

 そして、過去の侵略戦争と植民地支配に対して「自分がその立場だったらどう思うか」ということを考えることは、アジアの平和と日本の民主主義のためだけでなく、教育基本法第1条に掲げられた「人格の完成」のためにも必要な事柄です。

 教育基本法の第16条にはこうあります。
 「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものである
 不当な支配とは、戦前戦中、国家が教育を支配し、子どもたちを戦争にかりたてたことの反省から生まれた条文です。戦後73年が経ったいま、政治が一教員の正当な教育実践を「許すまじ」と、「不当な支配」を仕掛けているのです。
 貴職におかれましては平井さんの教育実践を認め尊重し、処分等行うことなく、政治の不当な支配に屈することなく、「教育基本法」を遵守されることを要望します。

 2018年11月●日
【要望書提出者】
大町英三(元小学校教員)、岡田大(守口市)、竹本昇(ピースおおさかリニューアル裁判原告)、森一女(元保育士)
要望書提出者集約先 brother-d@funky.zaq.jp
締切 11月18日(日)
参考

「『慰安婦』問題を子どもにどう教えるか」

平井 美津子 著
 90年代後半、元「慰安婦」が名乗り出たことにより、「慰安婦」問題が7社の中学校の歴史教科書に載りました。しかし、右派の激しい教科書攻撃、教育現場への圧力により、現在では「慰安婦」問題の記述がある教科書は1社、授業でとりくむ教師もほとんどいなくなりました。そんな中、韓国で元「慰安婦」に出会い、沖縄では元ひめゆり学徒に教えを請うなど、自ら歴史の現場に足を運んで獲得した「戦争」の実相と「平和」への思いを、子どもたちとともに学んできた大阪府公立中学校教師が著者である平井さん。本書は、彼女が子どもたちに「慰安婦」問題を伝えようととりくんだ20年の記録です。価格:1,500円+税