金曜トークサロン「いちご大福の世界」とは・・?
今回の金曜トークサロンは……
重度の障害をもって生まれたお子さんのために、自分で施設を作り、
多方面に活躍されている小野加代子さんがゲスト。
子供が養護学校を卒業した後に行く場所をどうするか?
障害児を持つ親なら悩むところ。
重い障害があっても、その人なりの能力で社会参加でき、
地域の人たちとも楽しく、活き活きと過ごせる場所があれば…。
それなら、自分で施設を作ろう!
その思いを実現させるために、40歳過ぎてから夫の反対を押し切って大学へ。
福祉や障害についての勉強をして、「作遊所 かかしの家」を作られました
彼女の発想と行動力のパワーに感嘆します。
自分で作れば何より安心。
今や、地域に溶け込んだ理想的な施設に・・。
理想はイチゴ大福の世界!?
刑務所などで頼まれてお話をするときは、
「ノーマライゼーション」と言ってもわからないので、
「イチゴ大福」に例えらるそうです。
「皮もあんこもイチゴもそれぞれ違うもの、
それが仲良くできれば、素晴らしい世界ではないですか‼」と。
障害者も健常者も、黒人も白人もいろんな人種がいる多様性社会、
それぞれの違いを認め、楽しく仲良く暮らす社会は素晴らしいと。
すごくわかりやすい!
彼女が、心打たれた本の言葉も紹介
「ねぇ、お父さん」という本の一節
・・・
誰もが知らなかった人生を知りました。
この子はいつも5歳です。
ねぇ、お父さん、笑っていきましょう。
ねぇ、お父さん、やっぱり幸せだと思いましょうよ。
・・・
初めは悩んだが、受容できるようになると…
せっかく障害児の母になったのだから、障害をもっとよく知ろう
勉強しなくては…と思った。
大学で学び、色んな人達、色んな本や言葉にも出会い、
養護学校を卒業した子供達の居場所を作ろうと考えられた。
以後、障害のある我が子が「我が家の教育者」として様々な活動に導いてくれた。
作業所でなく、作遊所という名前にしたのは、
障害が重すぎて、作業所のようにはいかないから・・と。
モットーも「よく食べ、よく笑い、よく遊ぶ」
障害のある息子さんと共に、地域と共に…「共に生きる」
その夢を実現させるための資金作りから始め、少しずつ実現させていかれた。
太陽にように明るく温かいお人柄とパワーをフル回転させて歩まれた人生。
一見マイナスと思えることも、受け入れ、勉強されることで、
プラスに変換された彼女の生き方が素敵です。
そして、
…地域の中に立っているだけで、暖かい気持ちにさせてくれる案山子。
みんなが住みやすい社会とは何かを教えてくれる道先案内人、案山子(子どもたち)…
と書かれたパンフレットの言葉も心に残る。
多様性を認め合うことで居心地の良い社会が作られるということを教えてくれる。
最後に味噌作りで余った樽を利用した樽の太鼓を使った「ガラクたい」の演奏も見せていただいた。施設でのびのびと幸せに過ごされている様子が伺えて心温まる演奏だった。
障害者と地域のみなさんとが溶け合って、幸せに過ごせる居場所「かかしの家」
「イチゴ大福の理想」を実現された世界がそこに・・。
最近は、「コミレスかかしや」もオープン。
接待が上手になってきた子どもたちがお客様を楽しみに待っているそう・・。
注文をまちがえる料理店、思い出しました^^。
作遊所 かかしの家http://kakashi-nara.net/npo/
奈良市六条西3丁目3-21
小野加代子さんから、温かく、力強いパワーをいただいた2時間でした。