電力会社、政界、官僚、マスコミの「電力権益」を壊すためためなら菅支持もアリ

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電力会社、政界、官僚、マスコミの「電力権益」を壊すためためなら菅支持もアリ

週プレNEWS 7月13日(水)13時19分配信
 7月12日、菅直人首相は自身のブログで、迷走を続けた原発再稼働をめぐる政府の統一見解について、「決して思いつきではなく、安全と安心の観点からたどり着いた結論」と強調した。しかし、6月18日に全国原発の「安全宣言」を出し、玄海原発の再稼働を急いでいた江田万里経済産業相は、依然として菅首相への反発をあらわにしており、閣内対立は引きずったままだ。

 こうした内閣の姿勢に野党も反発を強めており、自民党谷垣禎一総裁は12日の党役員会で「意味不明。政府の混迷は目に余る」と批判。石原伸晃幹事長も「原発を抱える地元を一層不安にさせている」と指摘した。

 しかし、こんな四面楚歌の菅首相を「鼻をつまんで指示したい」と宣言する人がいる。作家の矢作俊彦氏だ。

再生可能エネルギー促進法案をぶち上げたり、浜岡原発の停止を決めたりと、菅首相脱原発を積極的に進めようとしている。だから、人気取りだろうが延命だろうが、それをやるというのならば、支持しようじゃないかということです」

 確かに菅首相が、歴代総理が口に出せなかった脱原発を宣言し、原子力から再生可能エネルギーへのシフトを本気で実行しようとしているのは事実。矢作氏が続ける。

「菅は市民運動出身だから、脱原発というテーマになると燃える。だから、上手にくすぐって脱原発に猛進させればいいんです。その代わり、玄海原発を再稼働させたり、脱原発のトーンが弱くなれば、支持はしないという態度をとればいい。あくまでも、脱原発を掲げ、そっちへ顔を向けている間だけ応援するということです」

 また、菅を首相の座に“しがみつかせる”ことで、政界に大きな地殻変動が起こる可能性があると矢作氏は言う。

「電力会社と政界と官僚、マスコミにまたがる『電力権益』側にとって、菅は人間爆弾のようなもの。実際、彼が浜岡原発に停止要請を出した直後に永田町が一斉に“菅降ろし”に走った。そこに因果関係がないわけがない。『電力権益』が焦ったということです」

 矢作氏は菅首相の居座りを、「戦後の日本」というシステムに風穴を開けるチャンスと捉えるべきだと語る。

菅直人は20年以上前から再生可能エネルギーの普及を訴えていた。でも、首相になった途端、それを言わなくなった。権力の座を守るために『電力権益』側との衝突を避けたんですね。彼は実にずるく、権力維持のためならなんでもやる。たとえ彼が無能だとしても、そこは信じられる。彼がいること自体が『電力権益』の損失なら、いさせた方がいい。その損失は、われわれ市民の利益なんだから」

 古い体制を壊すためにこそ、菅首相のしがみつきを支持するという矢作氏。そんな選択肢も“あり”かもしれない。

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