大激戦の新潟県知事選 米山事務所は熱気で一杯
大激戦の新潟県知事選 米山事務所は熱気で一杯
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ママたち 電話かけに奮闘
しんぶん赤旗 2016年10月13日
16日投票の新潟県知事選は、市民団体と5野党が擁立する米山隆一候補(49)が猛追し、大激戦、大接戦となっています。参院選に続く、県知事選で市民と野党の共同が進化し、「なんとしても当選させよう」と、多くの市民が立ち上がる選挙となっています。(吉岡淳一、打保哲広)
上越市内で10日に開かれた米山候補の個人演説会には、100人近いママさんたちが幼子を抱えながら壇上に上がり、「守りたい命。守りたい未来」とアピール。参加者の熱気に包まれました。パパと一緒に6カ月、4歳、5歳の子を連れた女性(34)は、「未来に原発は動いてほしくないから」との思いです。
米山候補の各地の事務所はどこも、党派を超えた市民たちの熱気でいっぱい。
長岡市の事務所でも、若いママたちが電話かけや宣伝に懸命です。
新潟市の事務所で連日早朝から手伝いをしている女性は、「多くの人たちから『参院選よりがんばっている』という声が返ってきます」と話します。自公が推薦する森民夫候補が知事になったら、本当に柏崎刈羽原発が再稼働されてしまう危機感からです。「以前は親しい人にしか声をかけなかったけれど、今回は手当たりしだいです」と意気込みます。
再稼働にノー 米山候補 自ら判断せず 相手候補
しんぶん赤旗 2016年10月13日
新潟県知事選(16日投開票)は、東京電力柏崎刈羽原発(柏崎市、刈羽村)6、7号機の再稼働を最大争点に大激戦、大接戦となっています。“首相官邸・財界・原子力ムラ”と、県民の共同との対決です。(唐沢俊治)
「再稼働反対」の県民の願いに寄り添い、猛追する米山隆一候補(49)=共産、社民、生活、新社会、緑の5党、市民団体が擁立=は、原発事故の検証・総括なしに再稼働の議論はできないと主張し、「柏崎刈羽原発の再稼働は認めません」と明言しています。
米山候補は1999年、茨城県東海村で起きたJCO臨界事故の際、放射線医学総合研究所の当直医。大量の放射線を浴びた労働者が亡くなり「そんな人をもう二度とつくってはいけない」と決意しています。
6割が反対
一方、森民夫候補(67)=自民、公明推薦=は告示前、「県民の安全・安心の確保を最優先」と抽象的にのべるだけでした。世論調査で原発再稼働反対が6割を超え、選挙戦後半、大慌てで「県の技術委員会でしっかり検証し、問題があれば国に対してノーと言う」と訴え始めました。しかし森候補は、原発事故の原因検証や、避難計画の実効性について考えを示していません。自ら見解を示さず、県技術委員会に丸投げするのは無責任だと批判の声が出ています。
新潟市内の女性(62)の自宅に10日、「森民夫の選挙事務所」から女性の声で電話があり、「原発を再稼働しないことに決めました」と言います。「そんな話、聞いたことない」と問うと、電話の女性は「森民夫は、お勉強して考えを変えました」と言いだす始末でした。
(原発再稼働したい自公の推薦で、「再稼働しない」なんて言えるはずありません。)↓
推進の自公
同候補を推す自公政権は、全国の原発再稼働を推進してきました。2014年7月12日の自民党の新潟県連大会では、「柏崎刈羽原発の再稼働のための安全審査の結果を見極め、原子力規制委員会が安全を確認したものから順次再稼働するよう求めていく」と決議しました。
自民党の二階俊博幹事長は今月7日、経団連幹部との会合で、知事選に言及し「何とか(森候補の)勝利を考えていきたい。電力業界などオールニッポンで対抗していかなければならない」と訴え。電力業界などと一体に再稼働推進の構えです。
「森さんは、『技術委員会が検証し問題があればノーと言う』と主張しますが、自らは再稼働にノーだとは言っていない」と指摘するのは、「なくそテ原発2016柏崎大集会」(9月3日)の実行委員長で、「つなげよう脱原発の輪 上越の会」代表の男性(40)です。
知事選終盤 接戦に争い激しく
新潟日報 2016年10月13日
知事選は16日の投開票日に向け、いずれも無所属新人で前長岡市長の森民夫氏(67)=自民、公明推薦=と医師の米山隆一氏(49)=共産、生活、社民推薦=が激しく争う。森陣営は危機感を募らせ、自民党の幹部が本県入りするなど本部直轄で支援を強化する。米山陣営には「自主投票」の民進党の本県関係国会議員が応援に立つようになり、野党共闘のアピールを強めている。
自民党は当初の楽観ムードから一転、「接戦」(県連幹部)との分析を基に、本部が乗り出す形で最終盤の組織固めを急いでいる。
二階氏は12日、県内の建設、観光業界の会合にも出席。さらに土地改良団体を相次いで回り、頭を下げてさらなる支援を求めた。
自民党は今後も国会議員を続々と送り込む。夏の参院選新潟選挙区では、党公認候補者と共に街頭で活動する形が多かったが、野党統一候補に敗北。このため今知事選では、後援会組織や支援団体を地道に訪問し、「お願いを重ねる戦法」(ベテラン県議)を取る。
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11日、街頭活動や演説会で新発田市に入った米山氏のそばには、民進党県連代表の黒岩宇洋衆院議員の姿があった。マイクを握った黒岩氏は「米山氏の勝利のため全力を尽くすと誓う」と強調。米山氏らと一緒に「ガンバロー」と気勢を上げる姿も見られた。
選挙戦終盤になっての突然の応援。黒岩氏は、独自候補擁立を断念し自主投票を決めた民進党県連の責任者。米山氏の立候補を引き留めた経緯もある。報道陣には「候補者が出そろった時点で米山氏を支持しようと思っていた。国会が始まり(これまで)応援に来られなかった」と主張した。
米山陣営は、実質的に「野党共闘」の体裁が整ってきたことで、野党統一候補の森裕子氏が勝利した参院選新潟選挙区の再現を狙う。選対本部長を務める森裕子氏は自らの選挙になぞらえ、「『新潟は一つ』という、最初から考えていたキャッチコピーにだんだん近づいてきた」と指摘。ラストスパートにつなげたい考えを強調した。
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知事選には元団体職員の三村誉一氏(70)と行政書士の後藤浩昌氏(55)も立候補している。
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もう一つ、泉田知事が米山候補を事実上の後継指名!ハーバービジネスオンライン の記事からご紹介します。
泉田知事は米山氏に「頑張ってください」と事実上の“後継指名”!?
「原発政策では森氏も米山氏と大きな違いはない」という印象を与える狙いは明らかだが、元経産官僚の古賀茂明氏はこう反論する。
「約半年後、原子力規制委員会が『柏崎刈羽原発が規制基準に合格、新潟県は同意してくれますよね』と聞いてくる時、自民党が応援する候補はそれを止められないでしょう。『県民の安全を大事にします』と言うかも知れませんが、他県では『国が安全だと言いました』と同意をしてしまった」
「原発事故時、一律屋内退避を求められますが、線量が上昇した際(500μSv/hr)の避難では、2時間で年間被爆限度量を超えます。これではUPZ圏44万人を避難させることは困難です。国に指針見直しを求めますか?」