沖縄が本土に復帰して45年。 沖縄のいまが見える9つの数字(5/15)

沖縄のいまが見える9つの数字

菅義偉官房長官「沖縄の苦難の歴史を忘れてはいけない」だってさ!
でんでん政権の「言葉の軽さ」は今まで散々知らされてますけども…
沖縄本土復帰45年、菅義偉官房長官「沖縄の苦難の歴史を忘れてはいけない」
http://www.sankei.com/politics/news/170515/plt1705150032-n1.html

「忘れてはいけない」(特に何をするとは言っていない)

「全く当たらないマン」菅ちんは、「沖縄の苦難の歴史を忘れてはいけない」と、ぼくたちにおっしゃる…
けど、菅ちん自身はどうなのか…と言えば、あの人はどない考えても「完璧に忘れてる」…
(だって、「沖縄の苦難の歴史」を忘れてない人なら、沖縄に新たな苦難を押し付けることはしないでしょう)
そう…、菅ちんたち政府は、沖縄の「現在の苦難」を引き起こしてる当事者なのでありまして
そんな人が神妙な顔して「沖縄の苦難の歴史を忘れてはいけない」とぼくたちにおっしゃるのは
あまりにも沖縄の人々を、そして、ぼくたち市民をもバカにした話です


「歴史を忘れない」というのは、歴史を現在あるいは将来に生かすため…であり、また、それは反省の出発点でもあるはずです

でも、菅ちんは反省しない…(ってことは、沖縄の苦難の歴史を忘れてる…)
でんでん君も反省しない…(ってことは、これまた、沖縄の苦難の歴史をきれいに忘れてる…)


「でんでん君、沖縄の人々に寄り添って何するの?」
「沖縄に新しい基地をプレゼントするのさ」

でも、それは沖縄へのプレゼントじゃなくて、アメリカへのプレゼント…
(ってことは、でんでん君が寄り添ってるのは沖縄の人々じゃなくて、アメリカなんだよね?)


5月15日、沖縄が本土に復帰してから45年 沖縄のいまが見える9つの数字(5/15)
https://www.buzzfeed.com/kotahatachi/okinawa-45?utm_term=.ljjVnl4OQ
日本人全員が知っておくべき数字。必読。

では、リンク先に出てる”沖縄のいまが見える「9つの数字」”を見てみましょう
1. 沖縄にある米軍基地:全国の70.6%
(ちなみに、沖縄県の面積は日本全体の0.6%です…)
そして、沖縄本島の1.5%…ではなくて15%がアメリカ軍基地である…ということも押さえておきましょう

(さらに、自分の住んでるところで、例えば、ぼくの住んでる大阪府の15%が米軍基地だったら…と想像してみると
 この15%という数字がとんでもない割合であることがわかります…)

2. 米軍関係の航空機事故:709件
(45年間の累計。うち墜落が47件、不時着は518件)
1959年には、沖縄本島中部(今のうるま市)にある小学校に戦闘機が墜落し

11人の児童を含む17人が死亡、210人の重軽傷者を出しています

3. 米軍人・軍属等による刑法犯罪:5919件
(45年間の累計。このうち殺人、強盗、強姦などの凶悪犯が576件)
米軍人・軍属らの(公務中の)犯罪については「日米地位協定」によってアメリカ側の裁判権が優先される結果、

「とっても甘い罰」になる場合が多い…ということも押さえておきましょう

4. 基地関連収入:5.7%(2426億円)
(ちなみに、観光収入は2014年のデータで12.5%)
仮に、沖縄から米軍基地がなくなったら(あるいは少なくなったら)、基地関連収入はもちろん減ります…が

基地がなくなる(あるいは少なくなる)ことによる経済効果はそれを補って余りある…のは明らかなので

「沖縄が基地で潤っている」というのはまったくのウソで、「沖縄は基地で足を引っ張られている」のです

(…ってか、ホントに「米軍基地で地元が潤う」のなら、沖縄県以外で「米軍基地誘致合戦」が起きても
  不思議でない…んだけど、そんな話は聞いたことないよね?)

5. 子どもの貧困率:29.9%
(2016年4月に発表した調査結果より。全国平均16.3%(内閣府、2015年)の2倍近い値で全国ワースト)
ちなみに、「相対的貧困率」(所得が中間の人の半分に満たない人の割合)も

沖縄県は全国平均16.3%のほぼ倍29.9%で全国ワーストです

6. 普天間基地の場所にもともと住んでいた人:約1万4千人
ネトウヨの代表的なデマに「普天間基地のあるところにはもともと人が住んでいなかった」というものがありますが

現在の普天間飛行場の場所には役場や国民学校、郵便局、病院、旅館、雑貨店がならび、

いくつもの集落が点在する地域でした

7. 米軍基地の軍用地料:200万円未満の地主が75%
(2015年度の軍用地料の支払いは、100万円未満が57.4%、200万円未満が19.9%です)
これまたネトウヨの代表的沖縄デマで「沖縄の米軍基地地主は地代でウハウハ…」というものがありますが

地代だけで食べていける人なんてごく少数…です

それ以前に、地主は自由意思に基づいて米軍に土地を提供したわけではなく

アメリカ軍が占領時代に強制的に土地を奪って勝手に基地をつくっただけ…なので

地代がどうのこうの…ということそれ自体が、沖縄への侮辱だと思います

8. 普天間基地の名護市辺野古移設:反対が63%、賛成が27%
発電所は地元(自治体と都道府県)の合意がなければつくれません

一方、沖縄に新たな米軍基地をつくることについては「沖縄県の同意はいらない」と言うんですから

これはどない考えても差別(的取扱い)です

(念のために言うておきますが、現在政府が進めている「使用年限を設けない辺野古新基地建設」は
 あの仲井真元沖縄県知事だって容認したことはありません)


ちなみに、「沖縄に米軍基地があることについては、容認が44%、否定が48%」と拮抗しておりますが、これは…

「(沖縄県の人々の意思で)沖縄から米軍基地がなくせるとは思ってない」という諦めに似た心情…あるいは

「沖縄から基地をなくしてもその基地が他の地域に移設されることになるなら、現状のままでいい」という心情…

からくる「容認」ではないかと思います

(ぼくたちは、沖縄県の「諦め」や「犠牲」を都合良く考えてはいけません)

9. 沖縄戦で犠牲になった人たち:18万8136人
(犠牲者の半数は民間人で、当時の沖縄県民の4人に1人)
あの戦争(とその後の占領)で一番酷い目にあった沖縄が、

あの戦争が原因で生じたこと(=米軍基地の存在)によって現在もまだ一番酷い目に遭ってる…

それはどないな理屈をつけても決して正当化できないことだと思います


本土ではほとんど伝えられない注目のニュース。沖縄の問題が国連の場へ…。
→ 長期勾留の山城議長、国連で証言へ 来月の人権理事会 -
琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュースhttp://ryukyushimpo.jp/news/entry-496812.html

日本は「社会権規約」と「自由権規約」からなる「国際人権規約」を一応批准しておりますが

自由権を(政府その他の公共団体に)侵害された市民が

直接国連に救済を求める手段である「個人通報制度」を定める「第1選択議定書」を批准しておりません

(→ちなみに、アジア太平洋地域においては2007年7月時点で、「韓国、オーストラリア、ニュージーランド
  フィリピン、モンゴルなど」が、この選択議定書を批准しています)


じゃ、なんで選択議定書を日本がいまだに批准しないのか…と言えば、

それは日本政府自身が「国内での自由権の保障の程度」が国際人権規約の水準に満たない…と

自覚しているから…としか思えないのでありますが、

これは「選択議定書を批准しない」ことで解決する問題(…というか誤魔化す問題)ではなく

「国内の人権保障を国際人権規約の水準にすればよい」だけの話なので

いかに、日本政府が「人権に鈍感かつ、その保障に後ろ向き」であるかがわかろうというものです


そして、日本政府は沖縄に対して「明らかな差別政策」(≒米軍基地の押しつけという具体的侵害)を続けているところ

それを国連に通報する手段がないので、国連の場で「アピール」する…というのが

このtweetで紹介されている話です


沖縄で基地反対運動の先頭にたってこられた山城さんが「警察の標的」とされ、

微罪で5ヶ月間も勾留される…という蛮行が「裁判所公認で」行われた…というのは

もはや、(開発)独裁国家並みの国家犯罪であり、それは…
「抗議という表現活動を形式的な法適用で規制することが、国際的な基準で許されるのか。日本で民主主義が圧殺されようとしている状況を、国際社会が注目している。国際法上も本来はあってはならないことが、沖縄で行われようとしている」
「人権を無視し、基地建設を強行する政府を止めるためにも、私が受けた逮捕、拘束は政府による不当な弾圧であることを訴えたい。また日本国内では報道の自由も侵害されている現状も併せて話したい」
(山城さんの言葉)
…という明らかな表現弾圧(抗議弾圧あるいは抵抗弾圧)です

自民党が成立を目論む「共謀罪」は、このような「表現弾圧」を目的としたものであり、テロ対策ではありません)



では最後に、沖縄の「戦後の」苦難の歴史のひとつについてのtweetを…
北谷町沖縄県)の住宅街、公民館の入り口です。錆びついたボンベが吊り下がっています。見た通りのボンベ鐘です。こぶしで叩いてみたら、「かーん」と高い音が響きました。かつて、時間を知らせるために使われただけでなく、米兵の暴行を避けるための「警鐘」としても用いられました。

http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mzponta/20170516/20170516171050.jpg
サンフランシスコ講和条約により、「沖縄と奄美を除く」本土が主権を回復し

その後の「米軍基地反対運動」によって、本土から米軍(専用)基地はどんどんなくなっていきました

…が、実は、本土からなくなった基地は占領が続く沖縄に移っただけ…の話です


本土は主権が回復した後に、反対運動で米軍基地をどんどん少なくできた…のに

沖縄は主権が回復しても、反対運動で米軍基地をなくせない…

それは、「アメリカ軍が動かないから」なのではなくて「日本政府が動かないから」でありまして

そのような「日本政府」を支える(本土の)市民もまた、沖縄を踏み続けていると思います