辺野古の軟弱地盤、最深90m そんなに深くまで打てる作業船は日本にはない

辺野古の軟弱地盤、最深90m 例がない工事に

 
辺野古埋め立て工事では、軟弱地盤の深さは最大水面下70mに及んでいるとされ、実績では羽田空港の水面下40mが最大だったので、そこまで砂杭が打てるのか大いに疑問視されていました。
 
 ところが防衛省が追加調査した結果、最も厚い軟弱地盤は水面下90m(水深は30m)に達していることが6日、分かりました。
 砂杭を打つにはまず鋼管杭を打つ必要がありますが、そんなに深くまで打てる作業船は日本にはないということです。
 途中の深さまでの地盤改良では勿論意味がありません。一体どうする積りなのでしょうか。
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軟弱地盤、最深90メートル 辺野古新基地・大浦湾側 
   識者「改良工事、例がない」
琉球新報 2019年2月7日

 米軍普天間飛行場沖縄県名護市辺野古移設に伴う新基地建設に関し、大規模な改良工事を要する軟弱地盤が大浦湾一帯に存在する問題で、最も厚い軟弱な層は水深約90メートルにまで達していることが6日、分かった。これまで最も厚い軟弱層の深さは水深約70メートルとされていたが、防衛局が追加で調査したところ、さらに20メートル深い層が見つかった。鎌尾彰司日本大理工学部准教授(地盤工学)は政府が計画する地盤改良工事について「水深90メートルまでの地盤改良工事は知る限り例がない。国内にある作業船では難しいのではないか」と指摘している。
 
 防衛局が地盤改良工事について検討した報告書で判明した。それによると、工事が可能な最大深度は水深70メートル程度だと記載している。水深約90メートルまで軟弱層が達していながらも水深70メートルまでの改良工事で済ませた場合について、鎌尾氏は「改良深度が20メートルほど足りない分、未改良の軟弱地盤が下層に残り、長期間にわたる地盤沈下が発生するだろう」と予測した。
  
 防衛局は2014年から16年まで、新基地建設予定海域で最初の海底ボーリング(掘削)調査を実施した。その際、最も深い軟弱層は水深約70メートルまでとされていた。その後、防衛局が追加の掘削調査を大浦湾の約50地点で実施したところ、最も深い軟弱地盤が大浦湾東側のC1護岸を建設する予定の地点で見つかった。水深30メートルの海底から約60メートルにわたって軟弱層が存在しており、そのことがこのほど、先の報告書で判明した。護岸の内側の埋め立て部分でも水深約80メートルの厚い軟弱層が発見されている。
 
  県幹部の一人は「仮に技術的に(地盤改良工事が)可能だとしても、辺野古移設では時間と費用がかかって普天間飛行場の一日も早い返還につながらない」と語った。軟弱地盤は大浦湾全体に広がっており、政府は約57ヘクタールの範囲で砂の杭約6万本を打ち込む改良工事を検討している。
投稿者 湯沢 事務局 時刻: 9:00