「大飯以外も粛々と再稼動」「廃炉40⇒60年」 ~すべての道はフクシマに通ず~

「大飯以外も粛々と再稼動」「廃炉40⇒60年」 ~すべての道はフクシマに通ず~

2012年06月15日 | Weblog
大飯原発の”地元”おおい町が再稼動を容認のうえ福井県にバトンタッチし、そのバトンを受けた県議会が”元官僚”西川知事に判断を一任、これでもう”準備は万端”である。
あとは仙谷・野田・枝野・細野らによる形式だけの「4社会合」にて目出度く「大飯再稼動」の手続き完了という話である。
もはや関心事は、以下に転載した3つ目の記事にあるように、”ゴロツキ”仙谷由人が大飯を皮切りに、その他の原発を粛々と再稼動させるとヌケヌケとコメントしている点であろう。
同記事中、仙谷は「原発再稼動の本格化」を取り繕うように「40年経った古い原発廃炉」に言及しているが、その舌の根も乾かないうちに自民・公明と共に「廃炉40年」を反故とし、最長20年の延長を認めるとしたというのであるから、文字通りの”朝令暮改”であり、国民を馬鹿にするにも程がある話である。
そして目線をフクシマ原発に移してみると、相も変わらずトラブルが続出している状態であり、収束の糸口すら見えない現状である。
フランス・アレバ社から高値で売りつけられた”ポンコツ”冷却装置は度々の「お漏らし事故」を繰り返し、これに加えて、2号機格納容器上における放射線量測定の結果をみると、毎時880ミリSvという”トンでもない”放射線を大気中にばら撒いているという始末である。
フクシマ事故以前と何ら変わらない安全対策しか施されていない状態で、フクシマの惨状をみて尚、「何故、原発を再稼動するということを容認できるのか?」「何故、再稼動で仕方ないのか?」、個人的にはまったく理解不能である。
今のまま再稼動を容認すれば”すべての道はフクシマに通ず”、いずれまたフクシマ原発同様の事故が起きる可能性が高いことは誰の目から見ても明らかであろう。
「これではフクシマから何の教訓も得ず、同じ過ちを繰り返すだけではなかろうか?」という問いに対して、心から原発再稼動に同意し、納得のいく説明ができる自信があるという方がいれば是非とも話を聞かせて頂きたいものである。
フクシマから何も学ばず、まるでフクシマ原発事故などなかったかのように再び原子力政策に邁進・暴走する国家権力と、これに対して無関心であまりに危機感のない一般大衆に、非常に強い危機感を感じる次第である。
この道はいつか来た道、今の日本国民は仮にどこぞの国と戦争することになったとしても強く抗うことなく、それさえ受け入れてしまうのではなかろうかという不安感を拭えない思いである。
うまく言えないが、暴走する政府とそれを追認するマスゴミ報道に対し、無関心で危機感の薄い国民という、今の日本の”構図””空気感”は、国家が再びファッショ化の道を歩むことさえ厭わない、危険な空気に支配されているのではなかろうか?との思いを強く感じる次第である。

(転載開始)
大飯原発再稼働、おおい町長が「容認を決定」
 2012年06月14日09時26分 読売新聞

関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働を巡り、地元の福井県おおい町の時岡忍町長は14日、町議会全員協議会で、再稼働について「町として容認することを決定します」と述べた。



◆福井知事 運転再開同意を伝達方針

 6月14日 5時7分 NHKニュース

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/b5/2a24984c37126fbe5f7cdb59275c17f8.jpg
 
関西電力大飯原子力発電所の運転再開について、福井県では、13日、県議会の過半数を占める自民党系の最大会派が、事実上、西川知事に判断を一任する方針を決め、14日、おおい町の時岡忍町長が、同意を表明する方針です。
福井県の西川知事は、15日、野田総理大臣と会談し同意を伝える方針で、最終調整を行っています。
大飯原発の3号機と4号機の運転再開を巡って、福井県の西川知事は12日、大飯原発を視察し、「対応はできている」と評価したうえで、「おおい町と県議会の意向を踏まえて判断する」としています。
このうち福井県議会では13日、過半数を占める自民党系の最大会派が、事実上、西川知事に判断を一任する方針を決め、各会派が14日の全員協議会で意向を表明することになっています。
また、おおい町の時岡忍町長が14日、町議会で同意を表明する方針です。
福井県の西川知事は15日、野田総理大臣と会談し、運転再開への同意を伝える方針で、最終調整を行っています。
政府は、福井県の同意が得られたあと関係閣僚らによる4大臣会合を開き、運転再開を正式に決定することにしています。
夏場の電力不足を懸念して運転再開を求める声がある一方で原発の安全への不安や政府への不信の声も出ていて、国論を二分した大飯原発の運転再開は最終局面を迎えます。


原発再稼働「粛々と」 仙谷氏、大飯以外も推進明言
 2012年06月14日08時02分 産経新聞


 
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/4d/78af55106ffce8b7ae8fcf5475110638.jpg


インタビューに答える仙谷由人政調会長代行=13日、衆院第1議員会館(酒巻俊介撮影) 民主党仙谷由人政調会長代行は13日、産経新聞のインタビューに対し、政府が近く関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を決定することを受け、「ストレステスト(耐性検査)が済めば、その他の原発も粛々と動かすべきだ」と述べ、経済産業省原子力安全・保安院が安全性を確認した四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)など各地の原発再稼働を急ぐべきだとの考えを示した。

政府・与党の幹部で大飯以外の再稼働推進を明言したのは仙谷氏が初めて。
 
保安院は、このほか北海道電力泊原発1、2号機など19基の原発についてストレステストの結果を審査中。仙谷氏の発言は、内閣府原子力安全委員会に対し、大飯に続いて他の原発の安全性の確認を急ぐよう促したものだ。
仙谷氏は党代表として、大飯原発再稼働に関する野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら3閣僚の会合に出席するなど、再稼働を主導してきた。
仙谷氏は再稼働について「絶対に安全だとは思わない」としながらも、「技術的なリスク管理ができるという前提に立ち、ストレステストで安全確認できれば、誰が政権を持とうが執行しなければいけない。原発(稼働)をやっていくのは政治家の任務だ」と言い切った。
ただ、国民の不安払拭のため、「40年たった古い原発は安全管理ができようができまいが、廃炉にしていくべきだ」とも主張し、昭和54年以前に稼働した関電高浜原発福井県高浜町)の一部など14基を廃炉にすべきだとの考えを示した。
同時に「原発の依存度を低め、燃料代がただの太陽、水、風を電源にすべきだ」とも発言し、自然エネルギーの技術開発を政府が進める必要性を訴えた。
再稼働に積極的に取り組んだことに民主党内の反対派から批判を浴びたことについては、東京電力福島第原発事故後に官房副長官として損害賠償、東電再建に取り組んだ点を強調し、「この種の話は継続性が必要だ。その立場になってからできるという問題ではない」と反論した。



◆「廃炉40年」に見直し規定…民自公が修正合意
 読売新聞 6月13日(水)17時49分配信

民主、自民、公明3党は13日、政府の原子力規制関連法案の修正協議を行い、原子力発電所の運転を原則40年に制限して廃炉とする政府方針に関し、見直しの規定を置くことで合意した。
新たな原子力規制組織として創設する「原子力規制委員会」が、原発の運転期間を再検討する。
3党は修正協議をほぼ終え、これを反映させた法案を議員立法で今国会に提出、成立させることを確認した。規制委は8月にも発足する見通しとなった。
3党合意では、原発の運転期間について、原則40年、さらに最長20年の延長を認める政府案の規定を残した。そのうえで、規制委の発足後、速やかに見直すとした規定を法案の付則に明記することにした。
40年を超えても運転は十分可能とする意見が多い自民党の意向で盛り込まれたもので、民主党政権が打ち出す「40年廃炉」は削除される可能性が出てきた。



◆福島2号機建屋で880ミリSv 格納容器の真上で測定
 2012年6月14日 21時37分 東京新聞

東京電力は14日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器の真上にあたる建屋5階で、毎時880ミリシーベルトの高い放射線量が測定されたと発表した。線量計を付けた国産ロボット「クインス2」を使って13日に調査した。
福島県南相馬市飯舘村など広い範囲が汚染された最大の原因は、昨年3月15日に2号機から大量に漏れた放射性物質だったことが東電の試算で判明している。東電は格納容器上部が損傷したとみており、損傷箇所を特定したい考え。
第1原発では1、3、4号機の建屋内でも依然として高い線量が測定されている。
(共同)