「日本とコスタリカ両国民にノーベル平和賞を」コスタリカ国会での決議

日本とコスタリカ両国民にノーベル平和賞

 2月の初めまで1週間ほど、中米コスタリカを取材した。コスタリカへの訪問は1984年からで、これまで約10回、現地取材した。
 日本と同じく平和憲法を持っているが、憲法の条文どおり本当に軍隊を廃止したところが日本とは違う。また、ただ憲法を持っているだけではなくて、世界に平和を広める努力をしている。そこも違う。 
 平和条項だけではない。この国が誇るのは人権が広く認められていることだ。憲法で規定した基本的人権を活かすため、憲法裁判所を設けた。人権を侵されたと考えれば、小学生でさえ違憲訴訟を起こす。違憲訴訟は1年間に2万件近い。
大統領を訴えた若者がコスタリカの韓国大使に
 さらに軍隊をなくして浮いた費用で教育や福祉に力を入れたばかりか、世界に先駆けて環境問題に取り組んだ。今や「世界でもっとも幸せな国」と言われるまでになった中米の「小さな平和大国」の現状を、シリーズで伝えたい。
 1回目は、日本の平和運動とも直結する、つい最近の取り組みだ。

コスタリカ国会が決議

 ともに平和憲法を保持してきた日本と中米コスタリカの両国民に共同で2015年度のノーベル平和賞を――コスタリカ国会はこの特別決議を採択し、すでにアピール声明をノルウェーのノーベル委員会に提出した。
 日本では2014年、神奈川県の主婦の提案から憲法9条を持ち続ける日本国民にノーベル平和賞を受賞させようとする運動が広がり、一時は有力な候補とされた。今回のコスタリカ国会の決議は、日本の運動に大きなはずみをつけるものとなりそうだ。
 アピールはコスタリカのヘンリー・モラ国会議長の名で1月20日、ノーベル委員会に提出された。同委員会から受理したとの通知がすでにコスタリカ側に届いている。

 アピールは冒頭で「私はコスタリカ国会を代表し、コスタリカと日本の両国民に2015年度ノーベル平和賞を共同して授与するようにとの、本国会の満場一致による議決を伝えるものであります」と記した。
 

その後に12項目にわたって、理由を挙げている。
 第一に掲げたのは「平和は人類の共存と発展に特別の価値がある」だ。
 第二には「軍事力は道具であり、その本質的な目的は戦争だ」として、段階的な軍縮が人類の発展や、飢餓や貧困との闘い、より正義で公正な社会のために役立つことを強調した。
 第三と第四では国連憲章を引用し、資源を軍事ではなく開発や教育に充てる国こそが将来のモデルになることを示した。
 第五には1949年に発効したコスタリカ憲法の第12条「常設の組織としての軍隊はこれを禁止する」という条文を示し、第六では国連平和大学の創設や永世中立宣言などに触れ、軍隊の廃止によってコスタリカが地域や世界の平和に貢献した歴史を述べた。
 日本が登場するのは第七だ。 ・・・続きを読む
日本は戦争放棄憲法9条を持つ国としての位置づけ

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コスタリカは,民主主義のお手本となる国。
コスタリカ選挙制度一つとっても、日本とはまったく違う。
☆見倣ってほしいコスタリカ選挙制度☆↓
http://blogs.yahoo.co.jp/sayuri2525maria/35293230.html
日本は民主主義後進国日本の議員はコスタリカから本物の民主主義のあり方を学んでほしい。(・・・と言っても,再選禁止のスタリカの選挙制度を学びたいと思わない政治家もいるだろう。)

コスタリカの積極的平和主義
12項目中の第5項目まで見てもわかるように、軍隊や武器を持つことの目的は戦争であり、平和を破壊するものであることを明言している。
コスタリカは、軍事費を教育や福祉に回し、また民主主義国家の手本としての発信をして積極的に平和に貢献してきた。
コスタリカのこのような姿勢こそ「積極的平和主義」というものであり、安倍総理の「積極的平和主義」とは、根本的に違うものだ。

コスタリカノーベル平和賞受賞者アリアス元大統領は、「俺達だけは平和」という消極的平和ではなくて、積極的平和外交で、「国際火消し」として、中米各国をまわり、戦争をやめるように対話を勧めた

コスタリカの積極的平和主義と比較すると、安倍総理は「平和」という言葉を使ってはいるものの、中身は積極的に戦争できる国を目指しているのであり、更に,武器の輸出も積極的に進めている。
安倍が「平和」という言葉をわざわざ使うのは、自分の戦争への野望をカムフラージュする為と積極的に戦争で闘うことが「平和」をもたらすという幻想を国民に与えるためであろうか?もともと戦争は、戦争によって武器を売り、それによって儲けたいという人たちが陰に入ることも忘れてはいけない。このような安倍の悪巧みに「平和」を使うのは、平和という言葉への冒涜であると思う。

コスタリカ政府のの提出してくれたコスタリカと日本の両国民に2015年度ノーベル平和賞を」
コスタリカ政府の提案に感謝すると共に、これが、安倍総理の「戦争できる国」への歯止めとなり、国民の平和への意識を高めてくれることを期待したい。