星林月船(2)
「人は亡くなるとお星さまになるんだよ。」と、子供心に聞いたことがある。
私も、大切な人が亡くなると、「星」になったのだ…と思いたかった。
星なら、昼間は明るくて見えないけれど、晩は光って存在を見せてくれるし、
何より、宇宙の彼方から見守っていてくれる・・という感覚が良い。
神様が私たちを見守っていてくれるという感覚も、きっとこれに近いような気がする。
いつもそばにいてくれているようで、少し元気が出るし、
そう思うことで、
この世に姿が見えなくても、しっかり生きなくちゃ…!と思えた。
「千の風になって」という歌もあるけれど、
通り過ぎていく風よりも、
遠くから見守っていてくれる…という感覚の方が、
私には慰められた。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
「星林月船」という言葉に出会ったのは、夫が亡くなってまもなくのことだった。
これは、言葉と言うよりも、万葉集の歌の一部である。
満天の星空の中を漕ぎ行く船・・という古代人のスケールの大きな想像力に感心しつつ、
月を眺めていたら・・ふとこんなことを考えた・・・。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
一度だけでいい、・・月の船に乗り、夜空の星たちに会いに行けたら・・・。
地上ではもう会うことができない、
星になった父や夫や友たちと
夜空で再会できたらいいのになぁ・・・と。
亡くなった人にもう一度会いたい…という気持ちは、「愛」?
大切な人だから…もう一度会いたいし、もう一度愛を伝えたい。
死は、突然やってくるから、
伝えたいと思っていた言葉も
いつか言おうと思っていた言葉も、
言えないままにお別れしてしまう。
父も、夫も、友人も、・・・
突然の死に、私は、何も言えなかった。
言う時間もなかった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
全く親孝行ができないままに逝ってしまった父。
不器用な自分を、一番理解してくれていた。
いつも、陰で、私の味方になってくれて、ありがとう・・。
父の支えがなかったら、今の私はなかった。
親孝行ができなくて・・それだけが心残り。
今、亡くなった父と同じ年になって、
人生のいろんな味がちょっとわかるようになりましたよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もっと長生きしてもらい、共に人生を楽しみたかった夫。
貴方と暮らした日々は、私の人生の宝物。
理想の人にほとんど近かった貴方
広い地球で、あなたと巡り会えた幸せを喜びましょう。
「もう一度生まれたら、また、結婚しような」
最後の日の枕元で・・・、
私も同じ言葉をあなたに言いたかった・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
学生時代の思い出の貴女そのままで、不慮の事故で亡くなったKさん
大阪に来て慣れない私に、子供たちと共に仲良くしてくれたYさん
大切な友を失うことは、
人生の喜びの半分を失うくらい寂しいものだって・・
しみじみとわかったよ。
夜空に浮かぶ月の船に乗りこんで・・・亡き人の星に語りかけたい。
私も、大切な人が亡くなると、「星」になったのだ…と思いたかった。
星なら、昼間は明るくて見えないけれど、晩は光って存在を見せてくれるし、
何より、宇宙の彼方から見守っていてくれる・・という感覚が良い。
神様が私たちを見守っていてくれるという感覚も、きっとこれに近いような気がする。
いつもそばにいてくれているようで、少し元気が出るし、
そう思うことで、
この世に姿が見えなくても、しっかり生きなくちゃ…!と思えた。
「千の風になって」という歌もあるけれど、
通り過ぎていく風よりも、
遠くから見守っていてくれる…という感覚の方が、
私には慰められた。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
「星林月船」という言葉に出会ったのは、夫が亡くなってまもなくのことだった。
これは、言葉と言うよりも、万葉集の歌の一部である。
満天の星空の中を漕ぎ行く船・・という古代人のスケールの大きな想像力に感心しつつ、
月を眺めていたら・・ふとこんなことを考えた・・・。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
一度だけでいい、・・月の船に乗り、夜空の星たちに会いに行けたら・・・。
地上ではもう会うことができない、
星になった父や夫や友たちと
夜空で再会できたらいいのになぁ・・・と。
亡くなった人にもう一度会いたい…という気持ちは、「愛」?
大切な人だから…もう一度会いたいし、もう一度愛を伝えたい。
死は、突然やってくるから、
伝えたいと思っていた言葉も
いつか言おうと思っていた言葉も、
言えないままにお別れしてしまう。
父も、夫も、友人も、・・・
突然の死に、私は、何も言えなかった。
言う時間もなかった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
全く親孝行ができないままに逝ってしまった父。
不器用な自分を、一番理解してくれていた。
いつも、陰で、私の味方になってくれて、ありがとう・・。
父の支えがなかったら、今の私はなかった。
親孝行ができなくて・・それだけが心残り。
今、亡くなった父と同じ年になって、
人生のいろんな味がちょっとわかるようになりましたよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もっと長生きしてもらい、共に人生を楽しみたかった夫。
貴方と暮らした日々は、私の人生の宝物。
理想の人にほとんど近かった貴方
広い地球で、あなたと巡り会えた幸せを喜びましょう。
「もう一度生まれたら、また、結婚しような」
最後の日の枕元で・・・、
私も同じ言葉をあなたに言いたかった・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
学生時代の思い出の貴女そのままで、不慮の事故で亡くなったKさん
大阪に来て慣れない私に、子供たちと共に仲良くしてくれたYさん
大切な友を失うことは、
人生の喜びの半分を失うくらい寂しいものだって・・
しみじみとわかったよ。
夜空に浮かぶ月の船に乗りこんで・・・亡き人の星に語りかけたい。