サンタクロースからの手紙

1日遅れのクリスマス
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クリスマスになると、たまに、
子ども時代に「サンタクロースからもらった手紙」を思い出すことがあります。

私が小学校1年生の時のクリスマスの朝、
枕元に置いてあったのは、プレゼントではなく、
サンタクロースからのお手紙でした。

「〇〇ちゃん←私の名前
ごめんなさい。
今日は、たくさんの子供たちの家を回って、
 プレゼントが足りなくなってしまいました。
           明日は一番に届けますから、
楽しみに待っていてください。
           サンタクロースより」 

もう昔のことで
よく覚えていませんが、こんな感じの手紙でした。
 
まだサンタクロースが本当にいるのだと信じていた子ども時代
たくさんの子供たちにプレゼントを配るサンタクロースが
まさか、私の名前を知っていてくれて・・・
お手紙まで書いてくれたなんて・・・!!!
それが、幼心に特別嬉しく思えたのでした。

クリスマスの翌日、その頃は
子供たち同士でどんなプレゼントをもらったか、
近所で見せ合ったりしていました。
小学1年生の私は、プレゼントがなくても、
サンタさんからの手紙が嬉しくて、
みんなに手紙を見せてまわりました。

あの頃「サンタクロースなんていないよ」と、いうような子供が
いなかったのも幸いでした。

「いいなぁ…手紙もらえるなんて…」
「サンタさんって〇〇ちゃんの名前まで知ってるんだね」
「私ももらいたかったな」

みんなのプレゼントを見せてもらいながら…
少しも羨ましいと思わずに、
サンタさんから手紙をもらったこと、
私の名前まで知っていてくれたということが嬉しくて
プレゼントがなくても、心は一日中ぽかぽかでした。

その翌日、約束どおりプレゼントは届いたのですが
それがどんなプレゼントだったか覚えていません。
逆に、この手紙の方が心に残ることになりました。


なぜ、両親はあんな手紙を書いたのでしょう。

私が小さい頃、我が家は貧しくて、
25日の給料日前にプレゼントを買う余裕がなかったそうです(苦笑)
そこで、
楽しみにしている子供をがっかりさせないために、
というより、
どうしたら喜ばせることができるだろう?と、
考えた父の苦肉の策が
「サンタクロースからのお手紙」だったのです。

物やお金がなくても・・相手を喜ばせたいという気持ちがあれば
知恵も生まれ、素敵な贈り物になるのですね。

「クリスマスだから好きなものを買ってあげる」と
本人に選ばせる贈り方もありますが、
相手を思って準備するシークレットプレゼントの方が
どちらかというと好きです。

クリスマスプレゼントにちなんだお話というと・・
O.ヘンリーの「賢者の贈り物」も好きなお話でした。

あのお話も、相手のことを思ってそれぞれが用意した贈り物に心打たれます。


クリスマス、過ぎました…。
子どもたちがクリスマスを友人たちと過ごすようになり、
私も「クリぼっち」になってからは
友人にシュトーレンを焼いて贈ったり
仲間とクリスマス会をしたりして、私なりにクリスマスを楽しんでおります。