飛べない蝶のちょっちゃん。ありがとう。


今朝、ちょっちゃんとお別れしました。
羽化したのに、羽の先が折れて飛べなかった蝶、ちょっちゃん。
今日で16日目。よく生きてくれました。
とてもけなげで、かわいい蝶でした。


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6日目を過ぎてから急に動けなくなりましたが、
不思議なことに声掛けすると、持ち直してくれました。

出かけるときは「帰ってくるまで待っていてね」
寝る前は「朝まで生きていてね」と。
すると、いつもこうして羽を広げて待っていてくれるのです。

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「大丈夫。まだ元気よ」と言ってくれているかのよう。
蝶のお家の中です。

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遠目にも、羽を広げている姿を見ると、あぁ・・まだ生きている・・とホッとしました。

毎朝、掌に蝶を乗せて蜂蜜を吸わせていたので、手乗りのアゲハ蝶でした。
安心して蜜を吸う姿はかわいい。

 

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でも、体は弱く、左の羽を落とし、脚も手もどんどん失ってしまい、
自分の体を支えることもできなくなりました。

それでも最期まで懸命に生きようとする姿に、胸がきゅんとなります。

3日前から蜜を吸わなくなり、お別れの日が近づいていました。
いつもダンボールで作った家に入れっぱなしなので、
朝涼しい時は外に出して、
たんぽぽやクローバーにつかまらせます。火曜日の朝。


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一度だけ、クローバーの蜜を初めて自分で吸いましたが、
もう、身体を支えられず、花に止まることができません。

よく見ると、右手が1本と左は途中から切れた脚が2本残っているだけ・。
満身創痍の姿で、よくカーテンにつかまっていたものです。

空にあこがれて…

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こうして網戸やお部屋のカーテンに器用に張り付いて、
一日中空を眺めていました。
仲間は空の下で花から花へと蜜を求めて飛び回っているのに・・
どんなに空を飛びたかったことか…。


それに、私がいつも「待っていてね」「生きていてね」と言うので、
それに応えて、懸命に生きてくれたような気もします。

夜も、私を安心させるために??
こうして張り付いてくれていました。


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「このとおり、大丈夫。安心して休んでね!」と。

朝もこの姿を見ると、あぁまだ生きてる・・とホッとします。

でもその何日か後、張り付いた蝶が落ちて、動かなくなりました。

生きていると思わせるために、ずっとこの姿を?

もしかして、私を安心させるため??

「最期の一葉」みたいに・・。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


動かなくなってしまった蝶ですが・・
出勤する頃、気がつくとまたいつもの姿が見られました。

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    え?    生きていてくれたの?

こんなことが何度かあって、
今度こそダメだと思っていても
後で、カーテンを登って、元気そうな姿を見せてくれる・・
不死蝶のような・・ちょっちゃんでした。

そして昨夜も、蜜もずっと飲んでいないのに、
カーテンをこんなに高く登ってみせてくれました。
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ほら、まだ登れるよ。大丈夫だよ。と。
でももう掴まる力が弱くなって、まもなく落ちて動けなくなりました。

昨日から薔薇が一輪、咲いてくれました。
ちょっちゃんのために咲いてくれた薔薇のようでした。

薔薇の花をお部屋に入れると・・
薔薇の花に埋もれに行ったちょっちゃん。
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薔薇は不思議な癒しがあるようです。

もう朝までは無理だろうと思いながらも、
「朝まで生きていてね」とお願いして休みました。

朝、かすかに動いて見せてくれたちょっちゃんにお別れをしました。
最期の日の朝も、カーテンに登る意欲を見せてくれました。


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ちょっちゃん、一生懸命生きる姿を見せてくれてありがとう。
もう1度、飛べるアゲハ蝶になって生まれておいで。

今は、天国で自由に飛び回っている姿を想像しています。

飛べなくても精一杯生きる姿、小さな命の愛おしさ、
言葉かけで気持ちが通じることなど、得難い体験でした。
この蝶への思い入れが強くて…長い記事になってしまいました
長文へのお付き合いに感謝いたします。