人生には終わりがあることを胸に刻む


今年は異常に暑い夏で、植物が枯れたり…病気になったり…
そんな心配もあるのだが、人間の方もダウンされる方が増えた。

ひとまわり以上年上の人生の先輩たちが相次いで病気になったり、
入院されたり……亡くなられたり・・。

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私自身が年を取ったということもあるのだろう。
どの方も70代80代を過ぎて、今までのお元気な姿とは一変してしまわれた。今まで、色々学ばせていただき、また励ましていただいた恩人方であるだけに胸が傷む。

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✿向上心、向学心、好奇心の塊のようなMさん
この方からお誘いを受けた「人間学塾」が、ヴォーリズ研究の発表の場となった。Mさんご自身も人物研究をライフワークとして、偉人から学ぶことを自分の糧とされた。80代になって大きな手術をされ、「人間学塾」には、つえを突きながらの参加。頼りなくなった足元を見る度、お元気でいてほしいと思う。
Mさんは、以前、このようなさりげない心遣いもしてくださった。



✿Tさんは、温厚な人柄と温かい包容力で「人間学塾」の会員を増やした人格者。白髪の奥様も素敵な方で、このご夫婦には多くの方がお世話になった。

しばらくお目にかからないうちに、Tさんは認知症で入院されていた。
先日お見舞いに行くと、お顔は研ぎ澄まされたように美しいのだが、ひどく痩せられ、何か他のご病気もあるのか、もう、いつまでも生きていてはくださらないことが感じられ、悲しかった。

✿Oさんは亡くなられた石澤さんのご親友。石澤さん亡き後、共に石澤さんを偲びましょうと、桜や紅葉の会、昼食会などに私にも声をかけてくださった。元新聞記者で、正倉院展など詳しい資料は、コピーして、私の友人分まで送ってくださる律儀な方。
突然、原因不明の強度の貧血となり、出歩くのも大変な状況になってしまわれた。もう80歳だから・・と仰るが、いつまでもお元気でいてほしいのだが・・


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✿小阪先生はヴォーリズ建築画家としても知られる画家。
ヴォーリズに魅せられ、日本各地のヴォーリズ建築をスケッチして歩かれた。その温かみのあるヴォーリズ建築の絵は、カレンダーや絵ハガキとなり、人気を博した。
今回のヴォーリズの発表は、小坂先生にも聴いていただきたかったのに、発表直前の6月、悪性リンパ腫で亡くなられた。
高名な画家でありながら、研究者でも何でもない素人の私にまで「もし本を作るようなことがあれば、私の絵を使ってください」と仰って励ましてくださった。こんな言葉をかけていただいたので、ヴォーリズのエピソード集作りは目標だったのだが、仲間の転勤で、本作りはいったん中止となった。
そして・・
いつか、そのうち…と思っているうちに、先生ご自身が亡くなられてしまった。
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いつか・・そのうち・・ではダメなのだ。

人生には終わりがある。
いつまでも同じ状況ではない。
命は有限で、ものごとは締切を設定して動かないと、何事も成就しないことを思い知る。

もちろん自分自身にも終りはある。
命=自分に残された時間・・と思えば
一日一日を大切に生きねば・・という気持ちになる。
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大切な人生の先輩方にも終わりは確実にやってくる。
高齢者という点では母も叔父も叔母も・・同じだ。

会えるうちに会っておこう。
会えない遠方の母や叔父叔母には手紙を・・。
今のうちにできることを・・。
感謝の気持ちを伝えよう。
そしてできるだけ長く、健やかに生きていただけるように祈りたい。

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写真は全て、小阪謙造先生によるヴォーリズ建築カレンダー2018より・・

小阪先生を偲んで…